遺産相続とは

遺産相続とは、簡単に言うと亡くなった人(被相続人)の遺した財産(借金などの負債を含む)を相続人や遺贈を受けた人(受贈者)などが引き継ぐことです。
遺産(財産)には下に示すように預貯金、株式、生命保険、不動産などいろいろな種類がありますが、権利自体は亡くなった時点でひとまずそのまま引き継がれていることになります。

ただし、遺産は亡くなった人が遺した目に見える財産だけとは限りません
例えば、亡くなった人が人にお金を貸していた場合の返還請求権、建物を建てるために土地を借りていた場合の借地権、交通事故などの損害賠償請求権、退職金、過払金、個人事業をしていた場合の売掛金などの事業用資産、著作権、特許権などの知的財産権、美術品、骨董品、貴金属など価値のわかりにくい物、さらには借金、他人の保証人となっていた場合の保証債務などの負債、なども含まれます。
お墓、位碑、仏壇などの問題もあります。
これらに関する手続きのすべてが、遺産相続手続きと言うことになります。
 

財産その1
〈預貯金〉⇒解約して引き出したり、相続人の名義の口座にお金を移して、使える状態にする
財産その2
〈株式〉⇒相続人が証券会社で口座を開設する必要があることが多く、相続人の名義の口座に移管する
財産その3
〈生命保険〉⇒契約者・被保険者・受取人などの契約状況に応じて、保険金の請求をしたり、契約者の変更をする
財産その4
〈不動産〉⇒法務局で相続によって所有者が変更になった所有権移転登記をする

 
相続人と相続順位
この図は一般的な相続における被相続人と相続人の関係、及びその相続順位をあらわしたものです。
相続する財産(遺産)をきちんと引き継ぐのは、一見簡単そうな手続きに思われるかもしれませんが、相続人のうちの一人が突然、銀行や保険会社、証券会社などに電話したり、窓口に行ったりして、自分が亡くなった人の相続人であることを告げたとしても、すぐに受け付けてもらい手続きがスムーズに進んでいくわけではありません。
亡くなった人が相続人のために遺してくれた大切な財産(遺産)を、相続人の固有の財産として引き継ぐには様々な手続きが必要になり、そのために必要な書類の量も膨大です。
またその過程においては、遺産分割協議という相続人の間での権利関係の調整が必要になることがほとんどです。 これら一連の流れが、けっしてスムーズにいくとは限りません。むしろ、大なり小なり何らかのつまづきがある方が多いかもしれません。
それだけ、遺産相続には多くの利害関係者がいたり、法的な知識がない人にとっては複雑で煩わしい各種の手続きが関係しているのです。
 
 
相続人になれるのは?

多くの親類縁者がいても、下の場合では相続人になれるのは黄色枠の人だけです。親類だからといって、必ずしも相続人になれるわけではありません。ですから相続においては必要なら相続人調査などを行い、まず前提として相続人と相続順位を確定させることが重要となります。
(クリックで拡大、図外クリックで閉)
 

 
 
よくある相続人のパターン

被相続人と相続人の関係にはいろいろなパターンがありますが、下図はよくある事例における相続人とそれぞれの法定相続割合を示したものです。これを参考にしながら、各人の相続割合をご確認ください。
(クリックで拡大、図外クリックで閉)
 

 
このように相続においては、初めに遺産(財産)と相続人を確定させることが大切となります。
 
 
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